carabiner in Blue カラビナイン・ブルー

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Fabio Zanon氏にインタビュー

「私が、ギターを選んだのではなく
         ギターが、私を選んだのです。」
                            ファビオ・ザノン    
    
 
宝石のような言葉が、ある。   
 
鍛錬で磨かれ、努力で研がれた人の言葉は、 
 宝石と同じである。      
    
    
 内なる場所から滲み出し沁みてくるような  
 輝きは静かな佇まいを以って、       
 私達の内なるものの灯火となり、  
 種火となる。  
    
         
 彼の言葉のひとつひとつは、   
 ダイヤモンドのそれではなく、  
 真珠のように静かな柔らかい  
 品格が漂っていた。       
 atmosphere pH7.0の世界だ。  
    
    
 いろいろな「訳」を聴いてみたかった。   

    
 語り出すまえに少し合間がある。       
    
      
 視線が一瞬、宙を舞う。  

 そして、それからのちに少し深く    
 瞳を閉じる。    
    
      
 その後、流れ出すように一気に  

 彼は語ってくれた。       
        
 ‘きっかけ’について   
 ‘動機’について     
 ‘姿勢’について  
 ‘視点’についてを
 

      
    

 ‘きっかけ’

 私がギターを選んだのではありません。    
 
私はピアノを弾きたかったのです。

 

 ‘動機’

 つまり父のせいでこうなったのです。    
 父の失敗です。

 

 ‘姿勢’

 私の仕事はまるでクラフトマンそのものです。    
 しかしステージでは違うのです。    

 

 ‘視点’

 ギターは「橋」です。    
 
異なりを繋いでゆく架け橋なのです。

     

   ファビオ・ザノン
   2017 6月19日 京都にて
   FM845 carabiner in Blue
   interview

    
    コーディネートご協力

            樋浦 靖晃氏    
            先崎 高弘氏      
            米阪 隆広氏  


 

      インタビュアー坂根 龍我
      翻訳・通訳  山中 昌樹      
      監修・文責  徳重 英子  
  

    

 

下のリンクより、当日のインタビュー内容をご覧いただけます。

Fabio Zanon氏インタビュー全文

Fabio Zanon氏インタビュー全文(pdf版)

 

ファビオ・ザノン 公式プロフィール
ブラジル出身のファビオ・ザノンは、アメリカはGFA、スペインはタレガ(ベニカシム)、イタリアはピッタルーガ(アレッカンドリア)などの世界で最も権威のあるコンクールに世界で唯ひとり全て優勝している、当代を代表する世界のトップギタリストの一人。
ロンドンの王立音楽院の客員教授を務める他、
ロンドン、ミラノ、モスクワを始めとするヨーロッパ、南北アメリカ、中近東を含む世界の主要都市でリサイタルの他、世界中のギターフェスティバルに招かれてコンサート、マスタークラスを開催している。
ブラジルの作曲家ヴィラ・ロボスの演奏においては権威として知られるほか、膨大なレパートリーには20曲以上のオーケストラとの協奏曲を含む。
作曲、指揮も正式に学んだザノン氏は、映画の分野でもオスカー受賞の作曲家ルイス・バカロフとのコラボレーションなど多くの制作に関わっている。